日本共産党
川崎市議会議員(中原区)

市古次郎

ブログ
2020年11月29日

市立学校の休業ルールについて

 新型コロナ感染症第3波の感染拡大が市内でも広がりを見せる中、11月29日時点の川崎市立学校における臨時休業は小学校6校、中学校1校、高校2校の計9校となっています。

 11月17日、学校臨時休業のルールについて、教育委員会のHPに新たな通知が公開されていますが、これがとにかく分かりにくい。ある保護者の方からは、7月20日に発表された方針から変更になったのではないか?というご指摘も頂き、改めて教育委員会に聞き取りを行ないましたので、私なりにご説明できたらと思っております。

川崎市教育委員会:[市立学校]新型コロナウイルス感染症への対応について (city.kawasaki.jp)

学校名公表の基準について

7月20日の通知

 さっそく7月20日付の私も含め保護者の皆様へ学校経由で届けられた通知です。

 要点をまとめますと、

 6月の学校再開以降、感染状況等の公表については、感染者及び濃厚接触者やそのご家族への配慮等の理由により、学校名の公表はしていなかった

しかし、

 不正確な情報や事実と異なる情報がSNS等を通じて様々な憶測や風評として流布されている状況や感染した子ども、保護者・家族、または濃厚接触者に特定された子ども達やその保護者も大変な不安を高め、それ以外の児童生徒も根拠のない誹謗・中傷により心を痛め、大きな影響が出ていることを鑑み、

 本市では、学校以外の病院を初めとした各施設において、感染が判明した場合は、すでに施設名を公表している。この方針に合わせ、学校名を含めて必要な情報を公表することで、風評被害等が生じないよう取組むとともに、当該校と十分に連携し、児童生徒を誹謗・中傷・差別的言動から守る取組を進めていく。

 つまり、7月の文章は

感染者が判明した場合⇒学校名を含めた必要な情報を公表

 ということを示した内容であると理解できます。

 しかしその後、あるお子さんが感染したと思われるのに、学校名が公表されない。という事象がおこり、7月の通知から方針変更があったのか?という声に繋がっていきます。まずその点を教育委員会の担当の方に聞き取りいたしました。

 7月通知を見る限り、子どもの感染者が判明した場合、学校名等、必要な情報を公表し、云われなき誹謗・中傷から子どもを守る方針だと思うのですが、教育委員会のHPで公表されている学校名の数が少な過ぎるのでは?

「学校名公表の方針は変更していません。」

 ん?なぜ?

「もともと学校が臨時休業となった場合に、学校名を公表する方針でした。」

 そうなんですか…確かに、職員や関係者の方が感染した場合を除き、臨時休業になった学校名しか公表していない…でも7月の通知には、臨時休業と校名公表の関連性のことには触れられていませんが?

「その点に関しては、誤解を招いてしまったかもしれません」

 とのこと。

11月17日の通知

 そこで示されたのが11月17日に教育委員会HPにアップされた通知となります。

 1枚目には、学校の臨時休業ルール⇒児童生徒等が感染した場合、原則当該校を「濃厚接触者が保健所により特定されるまでの間」、臨時休業。

※この濃厚接触者を特定するために行動歴を追跡調査するのが保健所のトレーサー班。東京都は10月30日にトレーサー班を100名程度、臨時募集を行なっています(但し、募集の中心は保健師、看護師、准看護師等の有資格、経験者及び有識者。容易に集まる人材ではありません…)

(第968報)保健所支援拠点の体制を拡充します~【トレーサー班】を追加募集します~|東京都防災ホームページ (tokyo.lg.jp)

 例えば、金曜日の学校終了後に感染児童が確認され、保健所の職員の方が土日返上で追跡調査し、土曜日に濃厚接触者を特定、日曜日に該当施設の消毒というスケジュールになれば、月曜から学校が再開でき、休業とならない(少し無理がありますかね…)。

 そして、ここで初めて臨時休業とする場合に、学校の校名も含めて公表している。という文言が登場しています。

 次に2枚目は、「感染判明から学校再開まで」の大まかな流れ。

  1. 上記していますが、原則、濃厚接触者を特定するまでの期間を臨時休業
  2. 保護者へ「臨時休業メール」配信。
  3. 臨時休業後、学校:施設の必要箇所の消毒
  4. 濃厚接触者の特定 ※濃厚接触者とった場合には、PCR検査を受検し、陰性の場合でも2週間自宅待機。
  5. 保護者へ学校再開等メール配信
  6. 学校再開

 となるわけでが、特出すべきは、以下の部分。

 濃厚接触者に特定されない場合でも、保健所が必要に応じて、念のための検査

 今まで、保育園で感染者が発生した際、積極的な検査を求めて来ましたが、あくまでも濃厚接触者のみが行政検査、及び保険適用検査の対象として、

「ご心配なら自費でどうぞ」

 と頑なまでの姿勢を貫き、その後示された国、県の方針(濃厚接触者に限定しない検査対象の拡大)からも遅れを取ってきた本市でしたが、濃厚接触者と特定されなくても、念の為検査という文言…担当の方に確認。現在、「濃厚接触者」に加えて「接触者」という方を設定して、検査を実施しているとのこと。しかし、

「例えば、園バスが一緒ですとか…」

 という回答に留まり、具体的な定義についての基準は示されず、今のところ、「接触者」とされた場合はPCR検査受検後、陰性であれば自宅待機の必要なし。と言う点だけ明確な説明がありました。

 ですが、その下の文章(赤斜線部分)では曖昧な表現が続いています。保健所により念の為検査及び自宅待機が指示される場合とあり、念の為の検査からの自宅待機?これは濃厚接触者なのか、接触者なのか、カテゴリーが不透明な対応も記載されています。

 接触者という新たな検査対象の定義については少々不透明な部分が残りますが、学校休業ルールについては、ご理解いただけたでしょうか?

保護者への通知について

 学校休業、及び校名発表の件からは一度離れまして、次に陽性者が判明した場合の保護者への通知の判断基準です。こちらも保護者の方から同様のご質問があり、書面で回答を頂きましたので以下添付いたします。

① 臨時休業を行なう場合は、その旨を通知

② 臨時休業を行なわない場合で、かつ、学校関係者に濃厚接触者がいる場合は、その旨を通知

③ 臨時休業を行なわない場合で、かつ、学校関係者に濃厚接触者がいない場合原則通知しない状況に応じて通知を行なう場合がある

 ③の判断について、児童への感染リスクがない状況であれば、通知することによって陽性者の特定に繋がりかねず、配慮に欠けるという判断は理解できます。しかし、例えば、学習塾や民間学童等、複数校の園児が通う施設で感染者が出た場合、状況に応じて、つまり学校ごとの判断という事になると、

  • 一方の学校は保護者に通知
  • もう一方の学校は通知をしないと判断した為、保護者には通知せず
  • 他方、マスコミはある施設で感染者が数名発生(クラスター)と報じる

 となった場合、保護者への情報提供の差が生じ、混乱を招く可能性があります(実例あり)

 また、原則通知しない場合の濃厚接触者がいない場合という要件について、現在の濃厚接触者から枠を広げた「接触者」というカテゴリーを設けてPCR検査を実施している状況は、何か裏付け、根拠に基づいて行なっているわけでしょうから、濃厚接触者がいないだけでは感染リスクが残っていることとなり、不充分さを感じます。

 保護者の方からは、11月17日付けの通知について、

「まず分かりにくい。それとそもそも教育委員会のHPなんてどれぐらいの人が見ているのか?7月の通知のように保護者へ通知するべきでは?」

 その旨を担当の方へ伝えると

「方針は変わっていない為、今のところHPでの掲載のみと考えています」

 7月の通知は誤解を招いたという認識があるなら、実際に初めて「臨時休業とする場合に学校名を公表」という文言を使用している事実もあるわけですから、保護者へ再度直接お知らせをするべきだと私も考えます。従って、保護者への再通知に関しては要望させて頂きました。

まとめ

 教育委員会の方の聞き取りをしていて感じたこと。再度おさらいしますが、

 感染者確認⇒濃厚接触者が特定されるまで感染リスクがあるため臨時休業⇒学校名公表(保護者への通知あり

 濃厚接触者ありだが臨時休業なし⇒学校名公表なし⇒感染リスクはある為保護者へは通知

 濃厚接触者なし⇒感染リスクなし⇒児童の誹謗中傷等を考慮し保護者への通知なし

 ということであれば、結局のところ、対応の分かれ目となるのは、

 感染リスクがあるか否か

 これだけ感染が拡大している状況下、子ども達に新型コロナに罹患することは誰にでも起こりうることで、当然のごとく何の罪でもないし、なんの犯人でもないということを学校で、家庭で伝えることは重要です。しかし子ども同士は正直なコミュニティの中で生活を送っています。これだけ新型コロナが社会を席巻しているわけですから、悪気などなくても罹患したクラスメイト等に対し、心ない言葉を発してしまうこともあるかもしれません。従って児童が感染、または濃厚接触者となった場合でも感染リスクがないのであれば通知しない。という市側の方針、配慮には賛同いたします。

 しかし、だからこそ、感染者等が確認された場合は、点による追跡調査だけでなく、面による、例えば該当する児童の担任の先生、クラスメイト、行事等があった場合は学年全員等への速やかな検査を行う、限りなく感染リスクを把握していく為の積極的な検査が必要なのではないでしょうか。

 その上で必要な保護者への周知を行い、行政の責任である情報提供に務めていく。情報提供は新型コロナ感染対策の一環なわけですから、各学校に丸投げではなく、塾等での感染事案で複数校をまたぐ場合は、学校同士で連携をして頂く為にも教育員会、保健所がイニシアチブを取っていくことも必要です。

最後に

 保護者の方からの一本の調査依頼、要望(継続中ですが)がきっかけで、教育委員会の方針、情報提供の課題、また保健所は「接触者」という枠を設けて検査対象を僅かかもしれませんが拡大しているという現状を知ることができました。感謝申し上げます。

 さて、残るは本市の新型コロナ対策です。

 第3波が来ることは十分予測できたはずです。病床を含む医療体制の確保・支援、PCR検査、及び追跡調査を含めた保健所体制の強化、感染された方を保護・療養する為の宿泊施設の確保等、現在開会中の12月議会で明らかにし、さらなる対策強化をもとめていきたいと思います。

ひきつづき

 

 


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