日本共産党
川崎市議会議員(中原区)

市古次郎

ブログ
2021年10月4日

決算審査特別委員会④ 羽田連絡道路建設に伴う多摩川河口干潟への影響について

※正式な議事録ではありません。

羽田連絡道路整備事業費について伺います。

設問1

 今年度末に開通予定となっている羽田連絡道路ですが、この建設過程で、特に懸念されていたのは、多摩川河口干潟への影響です。

 2014年には日本野鳥の会、世界自然保護基金ジャパン、日本自然保護協会の連名で、干潟に直接的な影響を及ぼすと考えられている羽田連絡道路建設計画に対し、建設を反対する意見書が、時の総理大臣、国土交通大臣、神奈川県知事、川崎市長宛に提出されています。

多摩川河口干潟に影響を及ぼす羽田連絡道路の建設に対する意見書 |WWFジャパン

 まず局長にご答弁をお願いしたいのですが、工事が着工される2017年に作成された「多摩川における干潟の保全、回復計画及び環境モニタリング計画」に基づき、毎年環境モニタリング調査を行っています。ホームページ上の資料を拝見しましたが、測量、周辺水域の流速、水質、植物調査等、毎年多岐に渡る調査を行い、膨大な資料が報告されています。また事前のやりとりの中で、1回の調査で5000万弱の費用が支出されていることが分かりました。

川崎市:羽田連絡道路整備事業について (city.kawasaki.jp)

令和2年度環境モニタリング調査報告書R2houkokusyo1.pdf (city.kawasaki.jp)

 これだけの調査を継続して行っているということは、この干潟の保全の重要性を物語っていると認識しますが、局長の御認識を伺います。

答弁1

 干潟の保全についての御質問でございますが、

 羽田連絡道路につきましては、自然豊かな多摩川の河口干潟での施工であり、自然に最大限配慮する必要があることから、これまでにも、自主的環境影響評価の手続きや、「多摩川における干潟の保全・回復計画及び環境モニタリング計画」を策定し、環境モニタリング調査を継続して行うなど、環境保全に努めてきたところでございます。

設問2

 自然に最大限配慮することが必要であるというご認識のようですけども、2019年度のモニタリング調査検討の中で、「今年の冬にハマシギがまったく見られなかった」という有識者からの発言が掲載されています。ハマシギという鳥ははるばる北アラスカから日本に飛来してくる、準絶滅危惧種に分類されている渡り鳥ということです。環境省のホームページによりますと、準絶滅危惧種とは、「現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種」ということで大変貴重な鳥となっています。

 調査を開始した2017年から昨年度までのハマシギの確認数について伺います。

答弁2

 ハマシギの確認数についての御質問でございますが、

 鳥類調査につきましては、橋の周辺約2キロメートルの範囲において、五つの地点で定点観測を行っており、春季2回、秋季2回、冬季1回の年5回の調査を実施しております。

 ハマシギにつきましては、平成29年度の調査では、春季で80羽、冬季で80羽、令和2年度冬季の調査で、1羽確認しておりますが、平成30年度及び令和元年度の調査では、確認できておりません。

 なお、工事着手以前では、平成27年度春季に1羽、平成28年度冬季に3羽確認しております。

設問3

 調査を開始した2017年に160羽確認できたハマシギが、工事着工からの3年間でたった1羽しか確認できていないという状況とのことです。

 次に、現在、干潟の形状が橋脚の下流側で削られ、新たな水路の様な形状のみよすじが形成されていますが、これは橋脚の影響ではないのでしょうか伺います。

工事前

答弁3

 干潟の形状変化についての御質問でございますが、

 多摩川河口におきましては、令和元年東日本台風により様々な箇所において干潟形状の変化が生じたところでございます。

 環境アドバイザー会議では干潟形状の変化について検証を行っており、一部の洗堀については鋼矢板による影響はあったものの主な形状変化の要因としては東日本台風によるものであるとの結果となっております。

 なお、新たな澪すじにつきましては、調査の結果、多様な生態群衆の創出の場となっていることが確認できたととから現状の状態を維持することが望ましいと有識者から御意見をいただいております。

要望

 一部の洗掘については鋼矢板(こうやいた)の影響はあったものの、主な形状変化の要因としては東日本台風によるものということですが、河口干潟の形状の変化は、橋脚のちょうど下流部分でして、あまりにも形状の変化が不自然に映ります。第10回環境アドバイザー会議では、干潟の地形について、今回の工事が与えた影響と、東日本台風が与えた影響を分けて整理してはどうか。という助言も有識者からは出ています。

 また鳥類への影響についても、第9回環境アドバイザー会議では、通過経路が2つの橋脚部の間の集中化が見られ、カモメ類では飛行高度の高度化がおこっている等の指摘があり、その対応のコメントの中では「鳥類への影響はある」とお認めになっているわけなんです。

 冒頭で触れましたが、自然保護団体の反対を押し切って建設した羽田連絡道路です。局長からも自然に最大限配慮するとご答弁があったわけですから、最低限、引き続きの調査は要望するとともに、貴重な「生態系保護空間」である東京湾最大の河口干潟の今後の状況につきましては私達も注視させていただきます。


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