日本共産党
川崎市議会議員(中原区)

市古次郎

ブログ
2021年11月12日

パブリックコメントってなんだ?

「ぜひ、たくさんのご意見をお寄せ下さい」

 などとパブリックコメント(特にまちづくり委員会や中原区のもの)が行なわれる際にはツイッターでご紹介させていただていますが、そもそもパブリックコメントって?(そもそも私自身が前職の頃、一度もやったことが無い…)

 ご案内をしておきながら、その前提の、そもそもその制度について全く触れていないことに最近、気づきました。

 申し訳ありません!

 そこで今回はパブリックコメント手続きについて、簡単にご説明させていただきます。

パブリックコメントとは?

 川崎市は自治基本条例の基本理念に基づいて「川崎市パブリックコメント手続条例」川崎市パブリックコメント手続条例 (city.kawasaki.jp)を制定しています。

【川崎市パブリックコメント手続条例 逐条説明書】

2020.6tikuzyousetumei.pdf (city.kawasaki.jp)

 その中では、

【市民の生活にとって重要である政策等を策定する際に、その内容を案の段階で公表し、市民の意見を求め、意見を受けて修正した結果等を公表する一連の手続】

 と記載されています。

① 目的

 市民の市政への参加を推進、行政運営の透明性向上(1条)

② 市民生活にとって重要である政策等って?

 パブリックコメントの対象となる政策等については、市のHPで大きく三つに分類しています。

行政計画(市の総合的な計画、市の部門別の基本計画など)

 例)

条例等

 例) 

審査基準、処分基準、行政指導指針

 例)

川崎市:意見公募(パブリックコメント) (city.kawasaki.jp)

〇パブリックコメント適用除外となるもの

例)

  • 市の職員の給与や勤務時間などの勤務条件に関するもの

理由⇒交渉などを通じて労使間で定める事項であり、また職員に対しての規準ですので直接的には市民の権利義務に関わらず、市民意見等を求める意義に乏しい。

 他には…

  • 公益上、緊急に政策等を定める必要がある場合
  • 法令又は国若しくは神奈川県の機関の審査基準等と実質的に同一の条例等又は審査基準等
  • 他の策定機関がパブリックコメント手続を実施して定めた政策等と実質的に同一の政策等

 などがあります。

③ 意見提出期間

 公表の日から起算して30日以上(第5条)。但し、30日以下でも定められる特例あり(第6条)。

④ 意見提出方法

  1. 電子メール
  2.  郵送
  3.  ファクス
  4. 持参
  • 氏名、住所、電話番号、政策等の題名を記入。
  • 提出先及び提出方法の詳細は、意見募集中の個々の政策等の資料に掲載。
  • 電話や来庁による口頭での意見は受け付けしていません。

⑤ 結果の公表方法

 インターネット、必要に応じ、策定機関の事務所等における資料の備付け、その他の適当な方法(第11条)

⑥ どんな意見が来るの?

 正直、様々な意見が来ます。特に、上に添付しましたが等々力緑地再編整備計画(案)については、1646件と多岐にわたるご意見が届きました。

 皆さんからのご意見、ご提案内容は自由です。但し、意見を全て公表としていますが、個人情報や利害を損ねる可能性がある部分については、それらを除いて公表(9条3項)されます。

 また市の資料(手続き条例説明書)の中には…

『政策等に対する市民の賛否を問うものではなく』政策等の内容をより良いものとするためのもの。

 という記載もあります。

課題

①資料がわかりづらい

 正直、議員なりたての頃、委員会で事前に説明を受けても、

「で?」

「この資料から何を意見しろと?」

 と思うことが稀にありました。私たち議員は、その委員会の場で直接質問ができますが、皆さんはそうではありません。意見募集中に担当課に連絡すれば対応もしてくれると思いますが、行政の対応可能時間(平日日中)に問い合わせができる方となれば限定されます。やはり、分かり易い資料、伝えたい方針(メッセージ)等、資料策定時点での改善はまだまだ必要と感じます。もちろん、私は皆さんが目を通す前に委員会で報告されるわけですから、少しでも委員会の場で改善を求めていきたいと思います。

②形骸化

 これはすでに意見を届けている方々から聞こえてくる指摘です。

「結論ありきで意見が反映されにくく、パブリックコメントをやったことが既成事実となり着々と市の方針が進められていく、もはや形式だけになっている」

 これでは目的として掲げている、市民の市政参加推進は実現できません。

 必要があれば、パブリックコメントを実施したから終わりではなく、市民の皆さんが直接質疑できる市民説明会の開催等、丁寧なプロセスを踏むことも必要です。なにせパブリックコメントの対象は、

【市民の生活にとって重要である政策等】

 と謳っているわけですから。

やはり、一人でも多くの方に市政参加を

 ざっとご説明しましたパブリックコメントについて。機会があれば、一つの市政参加ツールとして、何か身近な話題があれば、是非とも活用し、皆さんの想いを市政に届けていただければ幸いです。

「ぜひ、たくさんのご意見をお寄せ下さい」


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