日本共産党
川崎市議会議員(中原区)

市古次郎

ブログ
2021年12月16日

12月議会一般質問 身体障害者補助犬ユーザーの避難所対応について

 日本共産党川崎市議団のトップバッターとして(最近恒例)、一般質問に立たせていただきました。項目ごとに分けてご紹介していきます。

※正式な議事録ではありません。

身体障害者補助犬ユーザーの避難所対応について危機管理監に伺います。

設問1

 身体障害者補助犬は、特別な訓練を受け、目や耳や手足に障害のある方の生活のお手伝いをする身体障害者補助犬法に基づき認定された犬で、

厚労省資料より

目が不自由な方が街中を安全に歩けるようにサポートする盲導犬、耳が不自由な方に生活の中の必要な音を知らせる聴導犬、手足に障害をお持ちの方の日常生活をサポートする介助犬の三種類に分類され、

 狂犬病予防注射に関連する手続料が免除されます。その免除申請に基づきカウントした市内の補助犬数は現在、盲導犬9頭とのことですが、その盲導犬ユーザーの方から「避難所への避難が必要になった際、この子と一緒に避難ができるのか?周りの理解が得られるのか?」と言った不安の声が寄せられました。

 補助犬ユーザーの避難所対応について、身体障害者補助犬法7条によって同伴避難の許可が義務づけられていますが、各地で自然災害が相次ぐ近年、他の自治体ではペットと同様の扱いとされ同伴避難が断られる等のトラブルが相次いだとのことです。本市避難所では、今まで補助犬ユーザーが避難した前例がないとのことですが、本市の避難所での対応方針を伺います。

答弁1(危機管理監)

 補助犬の避難所における対応についての御質問でございますが、

 身体障害者補助犬法第7条の規定に基づき、公共施設などにおいて、一部の例外を除き、その同伴を拒んではならないとされております。こうしたことから、本市の避難所運営にあたりましては、災害の大きさや避難者の数などに加え、補助犬の同伴避難など、様々な要因に対応できるよう、引き続き取り組んでまいります。

設問2

 ぜひその方針に基づき取り組んでいただければと思うのですが、いまだ市内では前例がない避難所での同伴避難です。避難された方にアレルギーをお持ちの方もいらっしゃったりする場合、別のスペースを確保する等、合理的配慮が必要とされます。現場対応される方々、加えて実際に避難される方々の理解を深め、ご協力いただくことが特に重要となってきます。

 令和元年東日本台風の際、10月13日付けで厚労省から発出された事務連絡「避難所等で生活する障害児者への配慮事項等について」では周囲の方々に補助犬に対する理解を促進するという記載があります。

 他都市では避難所運営マニュアル自体に補助犬についての記載があったり、本市も2020年9月に「風水害の時ペットと避難する際のお願い」というリーフレットを出していますが、

 同様の趣旨のリーフレットに介助犬について記載している例もあります。本市も避難の際の理解促進の記載を検討するべきではないでしょうか伺います。

答弁2

 災害時における補助犬の理解促進についての御質問でございますが、

 避難所運営マニュアルでは、障がいのある方につきまして、災害対策基本法の規定により、「要配慮者」と位置づけをいたしまして、必要となる対応について、記載をしているところでございます。

 補助犬につきましては、「備えるかわさき」等のパンフレットに記載をしておりますが、今後、避難所運営マニユアルや風水害時の避難所でのペットに関するり一フレットなどについても、改訂時に追記するなど、適切に対応してまいります。

川崎市:防災啓発広報紙 「備える。かわさき」 (city.kawasaki.jp)

要望

 ご答弁にあった備えるかわさきでの記載についてご紹介しますが(ディスプレイお願いします)。記載は8ページに確かにありました。

しかし、「ペット(盲導犬を除く)は、衛生上の観点から、居住スペースに入ることはできません。」のこの部分、

 盲導犬を除くという一文、6文字だけです。これでは全く不十分と感じます。ペットに関するリーフレットは健康福祉局がご担当ですから、ぜひ他局と連携しながら、ご答弁にあった適切な理解促進をお願いいたします。

 最後に体制整備についてですが、答弁にあった「要配慮者」について、川崎市地域防災計画では、「要配慮者受け入れ態勢の整備の中で、要配慮者が不安なく安全に避難できるよう、マニュアル等を整備し、適切に運営を行う」とあります。2017年に九州北部豪雨の経験がある大分県では、県内の補助犬ユーザー12名の災害時の盲導犬を伴う避難について、受入態勢などを定めたマニュアル整備を始めたとのことです。また島根県では今年10月の総合防災訓練に要配慮者の方が参加し、盲導犬と同伴避難訓練を実施。県のホームページには参加者の声として「要配慮者の方に避難所の設備や環境を確認していただく良い機会となった」「受け入れ側に盲導犬を知ってもらういい機会だった。自分も安心して避難できることを確認できた」と

 盲導犬ユーザーと避難所の運営側あるいは健常者側との相互理解が深まる成果が掲載されています。

 ぜひとも他都市の事例を参考にしていただき、補助犬ユーザーを含めた要配慮者をはじめ、災害時に誰一人取り残さない、誰もが安心して避難できる体制の確立に向けた更なる取り組みを要望いたしまして、次の質問に移ります。


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