日本共産党
川崎市議会議員(中原区)

市古次郎

ブログ
2022年10月7日

決算審査特別委員会④令和3年度一般会計決算について

※正式な議事録ではありません。

 令和3年度一般会計決算の概要について伺います。

設問1

 7月28日に公表された「令和3年度一般会計・特別会計決算見込みの概要について」には、参考資料として、主な財政指標の推移が記載されています。その中の経常収支比率や実質公債費比率、将来負担比率といった項目は、他都市と比較する「財政状況資料集」にも用いられています。

川崎市:令和3年度川崎市一般会計・特別会計決算見込の概要 (city.kawasaki.jp)

 ほぼ同時期に本市と横浜市は小児医療費助成の拡充、所得制限撤廃の方針が打ち出されました。もちろんまだ、条例改正や予算計上などの手続きが残されている段階ですが、現時点での相違点は一部負担金です。本市は小学4年生以降の一部負担金を残したのに対し、横浜市は無料化と表明しています。こども未来局に確認しますと、本市が一部負担金を撤廃する為に必要な費用は令和4年度予算額を元に試算すると3.5億円になるとのことです。この3.5億円が本市は継続的な制度とするため出せない。本市と横浜市の財政はそれほど差があるのか、財政指標を用いて横浜市と本市の比較、見解を伺って参ります。

令和3年度決算 横浜市 (yokohama.lg.jp)

財政の弾力性を見る指標として挙げられるのが経常収支比率と実質公債費比率です。双方共に数値が低い方が弾力性があると言われていますが、令和3年度においては経常収支比率、本市97.4%、横浜市は100%を超えると見込まれています。また実質公債費比率についても本市は9%、横浜市11%と双方の数値とも本市が下回る、良好な数値となっており、横浜市に比べ、本市は弾力性がある、若しくは同等程度であると見えるのですが、見解を伺います。

答弁1

財政指標についての御質問でございますが、経常収支比率は、経常的な一般財源収入に対する経常経費に充当された一般財源の割合を示すものでございます。また、実質公債費比率は、一般会計等が負担する元利償還金及び準元利償還金の標準財政規模に対する比率の3か年平均でございまして、 25%が早期健全化基準、35%が財政再生基準として設定されております。いずれの指標につきましても、一般的には、数値が低い方が、財政の弾力性があるといえるものの、財政の弾力陛につきましては、様々な指標によって測られるものと認識しております。

設問2

 次に財政の健全性についてです。将来負担比率は本市124%程度、横浜市130%程度、加えてこれは令和2年度の数値になりますが、横浜市が出している「令和4年度横浜市予算 ひと目でわかる横浜市の財政」によると、普通会計決算ベースによる市民1人あたりの市債残高は本市53万円、横浜市63.5万円といずれも横浜市より低い数値となっています。

令和4年度 横浜市予算 ひと目でわかる横浜の財政 横浜市 (yokohama.lg.jp)

このような数値から本市の財政の健全性については横浜市よりも良好、若しくは同等程度であると映るのですが、見解を伺います。

答弁2

財政指標についての御質問でございますが、将来負担比率は、一般会計等が将来負担すべき実質的な負債の標準財政規模に対する比率でございまして、指定都市は400%が早期健全化基準として設定されております。将来負担比率や市民一人当たりの市債残高は、一般的には数値が低い方が、将来的に負担する債務が少ないといえるものの、財政の健全性につきましては、様々な指標によって測られるものと認識しております。

設問3

 弾力性、健全性共に様々な指標によって測られるとのことで、明言はいただけませんでしたが、他の様々な指標についてもう少し触れますと、市民1人当たりの行政コスト令和2年度ベースですが横浜市37万円、本市37万2千円とほぼ同等、目的別決算額の構成比を見ても本市こども未来費17.1%、横浜市こども青少年費17.1%と同じ構成比です。

川崎市
横浜市

横浜市ができて川崎市ができない理由は、財政的な様々な指標からは何一つ見当たりません。

かわさき市制だより9月号には、令和3年度市一般会計決算見込みの概要の所にふるさと納税制度による減収について減収額は83億円。過去最多と記載がありました。

川崎市:No.1268 2022年(令和4年)9月号 (city.kawasaki.jp)

私達はこのふるさと納税については、加熱する「返礼品競争」や「富裕層優遇」の見直しなどを求めていますが、その以前に本市のふるさと納税に対する認識を確認したいんですが、同制度について、本市に寄せられた意見にはどのようなものがあるのか、伺います。

答弁3

 ふるさと納税についての御質問でございますが、ふるさと納税制度に関して市に寄せられた御意見といたしましては、令和元年11月に税務広報ポスターによりふるさと納税による減収額の大きさ等について周知した際に、メール、電話、市長への手紙などにより、「ふるさと納税による減収の実態を知ることができた」「ふるさと納税している人たちは、流出した結果として、待機児童が出るなどの不利益があることが分かっていないのでは」や「まずは本市の魅力を高める取組を進めるべき」「小児医療費助成の所得制限に引っかかる高額納税者が不満を持つのは当然」など様々な御意見が寄せられたところでございます。

設問4

 小児医療費助成の所得制限についてのコメントは、私の所にも寄せられています。私達は本市人口動態における子育て世帯の人口流失を再三取り上げていますが、人だけではなく、税収までもふるさと納税という形で流出している懸念があります。実際にそういった方々からは「五つの無料化」など子育て支援に本気で頑張っている明石市等にふるさと納税するといった声も届いているのが事実です。ふるさと納税の受け入れ額について、総務省のふるさと納税ポータルサイトには令和4年度ふるさと納税に関する現況調査のページがあります。

総務省|関連資料|関連資料 (soumu.go.jp)

results20220729-01.xlsx (live.com)

 本市と明石市の流出額は比較になりませんが、寄付額について2008年度からの推移がありましたので少し比較してみました。2018年ぐらいから明石市の寄付件数は増え始め、20年度に本市を上回り、21年度も市外からの寄付額は本市を上回っています。特に受入額に占める費用が特徴的で、例えば昨年度ふるさと納税の募集に係る費用は本市198万円に対し明石市30万円と僅かな広告費で本市を上回る結果となっています。返礼品ばかりでなく、明石市を応援しようという意思の現れではないかと思うのですが、今後、ふるさと納税の取組について、減収の実態を伝え、不利益がある可能性を周知していくのか、返礼品合戦にのっかっていくのか、本議会で表明された小児医療費助成制度の所得制限撤廃のように、子育て、住民サービスを高めるなど、本市の魅力を高めていくのか、方向性を伺います。

答弁4

 ふるさと納税についての御質問でございますが、この制度の趣旨は、ふるさとやお世話になった地方団体に感謝し、もしくは応援する気持ちを伝え、又は税の使いみちを自らの意思で決めることを可能にする、というものでございます。一方、実態は、この趣旨とは裏腹に、返礼品を目当てとした「ネット通販」と化している状況にございまして、令和元年6月から、返礼品の「3割基準」や「地場産品基準」が設けられ、返礼品競争には一定の歯止めがかけられたものの、それでもなお、本市の納税者が、この制度を利用することによる減収影響額が、年々増加している状況にございます。

 こうした中、市税流出の実態を市民の皆様にお知らせすることは重要なことであると芳えておりまして、令和元年度は税務広報ポスターを活用し、減収額の大きさ等を広報したところでございます。

当時貼られたポスター

 このポスターによる周知は、各メディアで取り上げられるなど一定の効果があった一方で、不特定多数を対象とする性質上、本市の納税者の制度利用を喚起してしまつた可能性もあると考えております。こうしたことから、市税や財政に一定の関心をお持ちの市民の皆様を対象とする「市税のしおり」や「財政読本」におきましては、引き続き、制度の趣旨や、流出の厳しい実態をお伝えする取組を推進する一方で、不特定多数の方に向けましては、税務広報ポスターを活用し、地域社会の会費である市税の意義や使途を伝える取組を進めているところでございます。

 今後も、こうした異なる広報媒体を効果的に活用し、「伝わる」広報活動に取り組んでまいります。

 また、本市では、令和元年10月から、民間ポータルサイトを活用した寄附金の受入と返礼品の提供を行っておりますが、制度の趣旨をしっかりと踏まえ、「返礼品競争」とは一線を画しつつ、一つのツールとして活用し、見る、体験する、味わうの各分野の「川崎ならでは」、「川崎らしさ」を体感できる返礼品や、寄附金を活用した事業を積極的にPRし、寄附額の増や流出額の抑制とともに、本市を応援してくれる方、来てくれる方を増やし、市内経済の活性化と税収増につながるよう取組を進めているところでございます。

設問5

 冒頭で、ふるさと納税の趣旨について、地方団体を応援する気持ちを伝え、税の使い道を自らの意思で決めることを可能にする制度とありました。昨年度のふるさと納税受納状況の資料にはどの分野に活用して欲しいかの内訳が示されおり、市長おまかせメニュー44%に次いで、福祉・こども支援・教育のカテゴリーが29%となっています。

 「川崎らしさ」を伝える。そこも重要ですが、合わせて福祉・こども支援・教育といった分野をもっと充実させていくことが、本市を応援してもらえる方を増やす、寄附額の増や流出額の抑制につながるのではないでしょうか。

 最後に、皆さんが良く使われる「持続可能な財政運営」とはなんでしょうか、伺います。

答弁5

 財政運営についての御質問でございますが、「持続可能な財政運営」とは、基礎的自治体の責務として、将来にわたって財政的に破綻することなどないよう、その健全性の確保を図りながら、必要な市民サービスを安定的に提供していくことと認識しております。

要望

 健全性の確保で重要なことは、地方税収入を安定的に確保していくことです。税収の柱となる子育て世代の人口、税収の流出に歯止めをかける為にも、他都市ではさらに拡充が進んでいる高校卒業までの医療費、給食費の無料化に取組むなど、本市の税収構造は個人市民税の割合が48.3%が圧倒的に多く、市民1人ひとりに支えられている特徴を鑑みていただき、行革一辺倒ではなく、福祉・こども支援・教育といった分野の更なる充実を図ることこそが「持続的な財政運営」の本筋であることを申し上げて、質問を終わります。


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