日本共産党
川崎市議会議員(中原区)

市古次郎

ブログ
2019年9月29日

決算審査特別委員会 質疑その②

2款3項1目の危機管理対策費、防災小冊子作製委託料について

質問①
一時避難場所の定義などについて

 最新の備える川崎をはじめ、地震、洪水、土砂、津波などの災害別、商店街、法人、子どもなどの対象者別など、様々な防災啓発冊子があることを事前の説明で知ることができました。中でも行政区ごとの川崎市防災マップは毎年少しづつ更新されているとのことで、指定避難場所や広域避難場所だけでなく、Wi-Fiや応急給水拠点の詳細な記載がありますが、ここに一時避難場所の記載がありません。一時避難場所の定義と、記載しない理由を伺います。

答弁①

 一時避難場所についての御質問でございますが、一時避難場所は、法令等により定められているものではなく、各自治体において地域の状況に応じて定めているものでございまして、本市におきましては、地域防災計画において、「地域住民等が震災から身の安全を図るため、一時的に避難する場所」と定義しております。一時避難場所の記載につきましては、主に町内会・自治会等で日頃から話し合っていただき、近くの公園や空き地等を決めていただくものと考えておりますので、検討の参考となるよう、公園や学校の位置を防災マップにお示ししております。

質問②
一時避難場所の防災マップへの反映ついて

 ありがとうございます。小さな公園、空き地を各町会、自治会ごとにそれぞれ一時的な避難場所として定めておく、一時避難場所の定義は理解いたしました。一方で中原区防災計画にはJXホールディング(株)と法政二高との間に協定を結び、とどろきグランド、バルーンシェルター、法政二高の総合体育棟を一時避難場所、施設としていると記載があります。本市側からだけでなく法人側から提供、協力の要請があったとお聞きしましたが、せめて本市として協定を結んだ一時避難場所だけでも、防災マップに反映するべきではないでしょうか、伺います。

答弁②

 協定を締結した施設についての御質問でございますが、協定を締結した民間施設を一時避難場所として利用する際には、事前に市や区から連絡した上で、準備が整ってから受け入れることとなっており、公園など他の一時避難場所と運用方法が異なることや、情報公開先を地域に限定する等、一般公開を望まない協定先の意向もあることから、防災マップへの掲載については配慮が必要な場合もございます。

要望

 ありがとうございます。府中市の防災マップを見てみますと、NEC、東芝の事業所などが広域避難場所として記載されており、そのうえで市の職員や警察官が誘導して避難する場所であると但し書きがあります。配慮をした上で、承諾を得られた場合は、ぜひとも防災マップに掲載をしていただくよう要望させていただきます。

 さらにきめ細かい地区防災マップを作成するとなりますと、企業だけでなく地域の協力が必要不可欠です。現在、火災について危険性の高い町会とまちづくり局との間で行われている「防災減災まちづくり」に、私も地元苅宿町会の回に参加させていただきました。実際にまちを歩きますと、行き止まりや、消火栓がない場所、危険なブロック塀など様々な防災課題が浮き彫りになってきます。地域住民の方が直接歩いて、災害リスクを発見しながら更に詳細なハザードマップをつくるなどの取組は大変重要なモノだと認識しましたが、一方でホースキットの接続体験、小中学生を巻き込んだ取り組み、企業との協定等、地域住民だけでは解決できない問題もはっきりとしてきます。この取り組みは3か年計画で、今年が3年目ということですが、地域の方々は防災というキーワードでコミュニティを深めながら楽しく真剣に取り組んでおられます。ぜひとも3年間取り組んだ成果を関係局で共有していただき、例えば危機管理におきましては、地域の方の有力な災害リスクを防災マップに反映するなど、有効な横展開に活用していただくよう要望しておきます。

昨年行なわれた防災まちあるき
今年9月に行なわれた第6回ミーティング

質問③
一時避難場所や避難施設の誘導について

 加えて、苅宿地区の特徴として年数が経過した一軒家、中には空き家もあり、火災が起きると燃え広がる危険性もあります。路地は狭く、消防車が入って行けないところも確認できました。現在三菱ふそう跡地をダイワハウスが買収し再開発事業の協議が続いておりますが、本市が作成した「西加瀬地区における大規模工場跡地の土地利用誘導の基本的な考え方」の中でも、西加瀬地区周辺には、耐震性に劣るとされる昭和56年以前に建築された旧耐震基準の木造建築が密集し、北東側、つまり苅宿町会周辺は火災発生時に延焼の危険性が高い地域があると記載があります。さらに指定避難場所とされている苅宿小学校も延焼範囲に入っており、避難場所として使用できなくなる最悪のシナリオも想定されているわけです。三菱ふそう跡地は危険延焼地帯とされる北東側とは逆の南西側に位置するため、まさに適地です。まだ事業計画も未定の状況ですが、10ヘクタールという広大な土地です。地域の声も市の想定でも避難場所等の防災力強化の課題がはっきりしているわけですから、この事業計画は防災課題を克服する絶好の機会ではないでしょうか?加えてこの事業計画地は緊急輸送道路として指定されている県道14号鶴見溝の口線と県道太田神奈川線の両線が隣接する場所です。中原区と幸区の境目でもありますことから、ぜひ、本市として、事業計画決定の過程の際には、一時避難場所や避難施設の確保、平時の時は子どもたちがボール遊びができるような多目的防災スペースとなるオープンスペースの誘導を、ダイワハウスへ要請するべきと考えますが、伺います。

答弁③

 三菱ふそう跡地についての御質問でございますが、苅宿地区をはじめ、周辺地域における地域防災力の強化に向け、災害時にも対応が可能なオープンスペースを確保することは重要な取組であると考えております。当跡地の士地利用転換のタイミングを捉え、オープンスペースの確保とともに、一時避難場所等としての利用に向けた取組などについて、関係局、区と連携しながら、適切に誘導してまいりたいと考えております。

ありがとうございます。以上で質問を終わります。


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