日本共産党
川崎市議会議員(中原区)

市古次郎

ブログ
2021年6月22日

一般質問① 渋川・住吉ざくらの整備について

※正式な議事録ではありません。

渋川の住吉桜について

設問1

 ディスプレイお願いします。

川崎市HPより

 毎年、春になりますと渋川を包み込むように一斉にソメイヨシノが咲き誇り、それを見に多くの方々が足を運ぶ、市内では7カ所、生田緑地のバラ園、夢見ヶ崎動物公園のソメイヨシノ等と並び神奈川花の名所100選として選ばれている渋川の住吉桜について建設緑政局長に伺います。

 例年行なわれる桜まつりはコロナ禍の影響で2年連続中止となっておりますが、今年も住吉桜だけは一目見ようと、静かに見物される方が訪れていました。コロナ禍であっても市民の貴重な憩いの場所となっているわけです。歴史は

 1951年に地元有志の方々によって植樹されたのがはじまりで、植樹されてから70年が経過したことになりますが、昨年度、樹木医によって樹木診断が行なわれたとのことです。この樹木医の診断は、来年度策定予定の河川維持管理計画の事前調査として市内2700本の樹木診断を行ったとのことですが、この診断結果をどのように計画に反映していくのか、また河川維持管理と樹木の関連性、市の考えかたについて伺います。

答弁1

 樹木診断についての御質問でございますが、

 河川樹木につきましては、景観形成などの役割を担っておりまして、護岸などと同様に計画的な維持管理が必要であると考えていることから、昨年度、河川維持管理計画の策定に向けて、現状把握を目的とした樹木診断を実施いたしました。

 その結果、 101本の樹木が不健全と診断され、良好な生育が見込めないことから、現在、策定中の維持管理計画の中で、伐採を検討しているどころでございます。

設問2

 不健全と診断された樹木は良好な成育が見込めないことから伐採を検討しているとのことですが、実際に渋川沿いには不健全と診断された樹木は何本存在するのか、伺います。

答弁2

 河川樹木についての御質問でございますが、

 渋川における樹木につきましては、 341本を対象に樹木医による健全度診断を行い、樹勢や外観などから総合的に判断した結果、 14本が不健全と診断されたところでございます。

設問3

 ありがとうございます。事前にその診断結果の内訳を見させていただきましたが、伐採の方針である不健全とされた14本の他にも、今後も整備が必要になってくるであろう、注意すべき被害が見られる樹木が123本確認されています。

 実際に現地を歩いてみますと、歴史を積み重ねた老木が目立ちます。不健全と診断されていない樹木でもコケだらけのものや

 いわゆる枯れ木の目安であるキノコが生い茂ってしまっているもの

 などが散見されました。近隣の方々からは、歩行中に枯れ枝が落下してきて危ない思いをしたという声もお聞きしています。今後は、近隣住民の方々との合意を得ながら、役目を終えた桜を順次伐採していくとのことですので、近隣住民、通行者の安全の為にも、引き続きの対応をお願いしたいと思います。

 しかし、さきほどの河川維持管理計画のご説明では、あくまでも伐採を進めていく方針とのご答弁でした。伐採だけでは切り株が残ってしまい、そこへ新たな桜を植樹することが困難になることも考えられます。なぜ伐根を行わないのか、根を抜かず、切り株を放置した場合、どれぐらいの年月をかけて土に還ると見込んでいるのか伺います。

答弁3

 河川樹木についての御質問でございますが、

 伐根等につきましては、護岸や河川管理用通路への影響が大きいことから、基本的に、伐採時での伐根は行っておりません。しかしながら、既に護岸が変状するなどの影響が生じている場合や、護岸工事を行う際に支障となる場合などにつきましては、対応方法について検討しております。

 伐採後の根が士に還るまでの期間につきましては、状況により異なることから、一概にお示しすることが困難でございます。

設問4

 護岸等への影響が大きいことから、伐根は行わず、伐採のみ行うとの答弁であればですね、今年度、渋川の西加瀬側、いわゆる左岸側の護岸工事が行われ、その区間には、樹木診断で不健全とされた伐採予定のソメイヨシノが2本あります。新たな護岸の整備を行うわけですから、少なくとも、この2本については切り株を残さず、伐根を行うべきです。伺います。

答弁4

 河川樹木についての御質問でございますが、

 本年度の渋川環境整備事業における工事区間の桜につきましては、木月1号橋から八幡橋までの左岸側において、樹木診断で不健全と診断され、護岸工事を行う際に支障となる2本のほか、護岸構造に影響を与えている1本の合計3本について伐採し、工事に合わせて除根を行う予定でございます。

要望

 わかりました。ありがとうございます。まずはできることからしっかり対応していただければと思います。実際に歩いてみますと、渋川の左岸側は

 いわゆる老木が密集している地帯が散見されるのに対し対岸の右岸側、特に子の神橋周辺は若い桜の木が等間隔で配置されています。

 地域の方は、川崎市が計画的に整備したと思われている方もいまして、この間、右岸側の整備経緯について調査依頼をお願いしていましたが、残念ながら中原区からも建設緑政局からも何一つ資料が出てきませんでした。継続して地域の方にお話を聞いていきますと、住吉観光協会の方々が平成10年頃、補植されたということが確認できました。補植というのは、木が枯れてできた空間にもう一度苗や木を植えることを指します。市の土地で、これだけのことを地元有志の方々が独自にやったことは考えにくいわけですから、行政と住民有志の方が共同で住吉ざくらの保全にあたった経緯、資料等はぜひとも記録して頂き、いつでも歴史が紐解けるように保管していくこはお願いしたいと思います。

 また今後についてですが、観光協会の方に話を伺いますと、今まで先輩たちが守ってきた住吉ざくらを次の世代に繋げていきたい。その為にも可能な範囲で、桜の苗木を寄付するご意向があるようです。住吉ざくらの歴史も70年を数え、不健全な樹木14本だけでなく、注意すべき被害がみられる樹木も123本確認され、今後も河川維持管理計画の下、整備が続きます。しかし、伐採の対応だけで、残された切り株が土に返るのがいつになるか分からないとなれば、伐採後、何十年もそこには切り株だけが残り、その間、桜を植えられない空白地帯が形成されてしまいます。安全面についても危険な樹木を伐採しただけでは課題の先送りと言わざるを得ません。護岸に影響が出る可能性も当然理解できますが、一方で放置した切り株の根が護岸の下を抜け道路下まで張り出していた場合、根が朽ち果てた予期せぬ時に護岸の損傷、道路の陥没等の危険性が残るからです。

 住吉桜は地域の方々と共同で守ってきた歴史をもう一度鑑みていただき、神奈川花の名所百選として多くの方々から親しまれている住吉桜を未来に繋げていくため、ぜひとも地域の方々の声に耳を傾けながら保全に務めていただきますことを要望して次の質問に移ります。


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